雷様と菅原道真と高木ブー

今日の息子との会話。

息子「長松公園に行きたい!」
私「雨降ってるから今日は無理」
息子「やだやだ!行きたい~!」
私「台風も来てるから雷様も一緒に来てるよ!今日はやめとこうね!」
息子「雷様来てるの…?」
私「台風と一緒にきっと来てるよ~」
息子「そうなのか…」


上の3歳の息子の怖いものは、鬼と雷様です。
言うことを聞かない時は、よく使わせてもらってます。



…はて?

雷様って、鬼?

私の脳内イメージは、高木ブーの雷様です。アフロヘアに角が二本、虎のシマシマパンツ。

サンリオのキャラにも、『ゴロピカドン』って雷様のキャラがいましたよね。今はいないのかな?高木ブーと同じスタイルで、太鼓を持ってる。

やはり、日本において一般的な雷様のイメージは鬼と同じなんですね。
また、雷様はおへそを取るって言う言い伝えもありますよね。

これらのイメージはどういった経緯で作られてきたのでしょうか?



雷様=雷神のことです。雷神とは、日本の民間信仰における雷の神で、歴史で習った『風神雷神図屏風』も有名ですね。
これに描かれている雷神は、確かに雷様の風貌に当てはまっているようです。(アフロヘアじゃないですが。)

雷さまは鬼の様態で、牛の角を持ち虎の革のふんどしを締め、太鼓(雷鼓)を打ち鳴らす姿が馴染み深い。この姿は鬼門(艮=丑寅:うしとら)の連想から由来する。(wikiより)

なるほど~。鬼が出入りする鬼門(北東)の方角にちなんで描いてあるわけですね。

そしてそして、この雷神。菅原道真だという伝承もあるようです。これも歴史で習いました。…あれ?菅原道真って学問の神様じゃないの?かけもち?



菅原道真の死後、京には異変が相次ぎ、道真の祟りだと恐れられます。清涼殿落雷の事件から道真の怨霊は雷神と結びつけられ、以降、百年ほど大災害が起きるたびに道真の祟りとして恐れられました。こうして、「天神様」として信仰する天神信仰が広まります。やがて、各地に祀られた祟り封じの「天神様」は、災害の記憶が風化するに従い道真が生前優れた学者・詩人であったことから、後に天神は学問の神として信仰されるようになった。(wikiより)



…これってホントに祟りだったのかな?道真の死後、朝廷の要人がざっと五人は死を遂げてる。それも病死。道真を左遷に追いやった罪悪感とかからノイローゼになり体調を崩して、とか?
タイミング良く(?)雷も落ちて、道真の怨霊説が真実味を帯びて来て更に追い討ちをかけたのは想像できる気がします。

いずれにしても、怨霊→雷神→学問の神様と大変な昇格ですね。今となっては、道真=雷神の結び付きは風化され、雷神=雷様=高木ブーのイメージとなってしまいました。



では、雷様はヘソを取る、はどこから来たのか?

諸説あるようですが、私は『雷雨により気温が下がるのでお腹を出してる子供に風邪をひかせないため』に一票!
子供への脅し文句って色々ありますよね。
『夜口笛を吹くと蛇が来る』とか『ミミズにオシッコをかけるな』とか『食べてすぐ寝ると牛になる』とか『ご飯粒を残すと目がつぶれる』とか… 結構、その土地とか地域でも様々ありそうですよね。私が小さい頃言われてたのはこれくらいだったかな。

小さい頃言われて来たこれらの文句、今では私たちも子供に対して言います。子供を守るためであったり、躾のためであったり。世のお母さん、おばあちゃんたちが自分の子や孫に言い伝え、更に次の世代へ語り次がれて、いつしか『なぜそう言われているのか?』その由来は消え、言葉だけが残って行く。
そういうのって、大事にしていきたいですよね。


脅してしつけさせるのは良くないって言いますが、もちろん、脅すのは最終手段です。じっくり言い聞かせても三歳児には通用しません、ホントに(;´д`)雷様がいつまで通用するか分かりませんが、これからも使わせてもらいます!ありがとう、道真様、高木ブー様。